不要な枝
剪定では樹木にとって不要な枝を優先的に切っていきます。ではどんな枝が不要なのでしょうか。今回は不要な枝の一部を紹介していきます。
まずは幹吹きです。その名前の通り幹から出てきている枝です。アラカシやマキなどメインとなる幹がはっきりしている樹木では、幹吹きは樹形を乱す要因になってしまうので切ってしまいます。
一方で株立ちのシマトネリコやアオダモなどでは、それほど幹吹きを気にする必要はありません。自然樹形の樹木では、そのまま幹吹きが成長しても樹形が乱れずにいいバランスになることがあります。
剪定では全体のバランスを考えながら幹吹きの扱いを考える必要がありますね。
次はひこばえです。
ひこばえとは根元から生えてくる枝のことです。ひこばえは株立ちの樹木の場合には切らずに残しておく場合もありますが、基本的には切ってしまいます。1本や2本ならそれほど目立ちませんが、ひこばえが大量に伸びると、根元がごちゃごちゃとして綺麗に見えません。
根元をスッキリさせることでその木だけでなく、庭全体が綺麗に見えるようになります。ひこばえを切るときはできるだけ短くなるように切ります。
中途半端に残すと、またそこからひこばえが発生します。ひこばえは剪定ゴミに隠れやすいので、最初に切ってしまった方がいいかもしれませんね。
最後に徒長枝を紹介します。
徒長枝とは、他の枝と比べて大きく伸びている枝で、樹形を大きく乱している枝をいいます。木をぱっと見たときに明らかに飛び出ている枝は切ってしまいます。
徒長枝について調べてみると、おもしろいことが書いてありました。徒長枝は光合成でつくられた栄養を成長にのみ使い、花芽に対しては栄養を与えないため、花芽が付くことはほとんどないそうです。
自分の成長にのみ栄養を使う自分勝手な枝だということですね。ただ例外があり、サルスベリは大きく伸ばした枝の先に花を付けます。不要な枝も個性的で覚えやすいですね。